はてブのインプレタグについての雑感

はてブに関する議論が盛り上がっているようだ。
[参考]
Vente en viager Angoulême: vendre sa maison en viager à Angoulême (16 000) |
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実に対照的なエントリで、両者それぞれ面白い意見だと思った。
両エントリともにはてブホッテントリになったことから、はてブ界隈におけるこの議論に対する関心の高さが伺える。
特にはてブのタグ付けに関して、前者はタグが多すぎて無駄と言い、後者は検索において冗長性を生むという利点を指摘しており、どちらも正しい意見だと感じた。


私はかつて、タグの多様性がはてブのソーシャルを失してしまうのではないかと危惧していたが、最近はもう少しオプティミスティックな考えを持てるようになった。
きっかけは「あとで読む」だ。
以前、「あとで読む」は面白い - sta la staで「あとで読む」について言及したが、一昔前なら『こんな個人的なタグを付けて、けしからん!』と考えただろう。
しかしこの「個人的なタグ」と思っていた「あとで読む」が、最近では個人の枠を超えて市民権を得つつあるのを目の当たりにして、予想外の化学反応が起こっているなぁと思うようになった。
全く以って予想外。
でもこの予想外というのがポイントだと思う。


はてブのタグ一覧を見ると、「あとで読む」と似たような性質のタグとして、「これはすごい」「これはひどい」が挙げられると思う。
他には「おもしろ」「欲しい」なんかも仲間か。
普通、ブクマする際のタグは、該当記事を端的に示すキーワードや固有名詞が選択されると思うのだが、「あとで読む」達に共通するのはそれが該当記事から受ける印象や感想であるという点。
ひとまず彼らをインプレタグ(=インプレッション・タグ)と呼ぶが、このインプレタグ、恐らく最初はある個人によって付けられたものだろう。
それが他者の目に留まり、「あ、これは使える」と思ったのかは知らないが、ともかく少人数ではあるが徐々にはてブへ浸透し始めた。
先駆者の思惑を飛び越えて、いまやはてブのタグ一覧に顔を覗かせるくらいに成長している。
きっと、タグ一覧には載っていないインプレタグの種たちがまだまだ眠っているのだろう。


このインプレタグで面白いのは、それが記事の印象を示していることを利用できる点だと思う。
例えば、

[Music] タグを含む [これはすごい] と思った記事
[はてな] タグを含む [これはひどい] と思った記事

といった条件で記事の検索ができたりするんじゃないだろうか。
つまり、検索のオプション機能として利用する、といった利点があるのではないかと思う。
はてブを利用した検索機能の実装という考えが現実味を帯びてきているし、
複数タグを含む記事の検索機能はぜひとも付けて欲しいところ。
問題は、記事に対してインプレタグが付けられて、なおかつ、インプレタグ以外もしっかりタグ付けられていないと検索にヒットしない(=使い物にならない)点ではあるが、
予想外の化学反応が起こるはてブはてな)だからこそ期待せずにはいられない。