アイデア発想術9「PMI」

今回の参考文献

クリエイティブ・シンキング―創造的発想力を鍛える20のツールとヒント

PMIとは？

PMIはプラス（Plus）、マイナス（Minus）、インタレスティング（Interesting）の頭文字を指す。アイデアを良い点、悪い点だけでなく、興味深い点を加えて分類し、考えてみようというもの。
賛否両論という二元論をPMIは三元論にすることで、物事を単純に割り切らずに「曖昧さを曖昧さのままとらえる」ことを可能にしてくれる。

PMIの進め方

1. 議論のテーマを分かりやすく表現する
2. 良い点、悪い点、興味深い点を挙げるためのシートを用意する
3. テーマについて考えられる良い点、悪い点をそれぞれシートに記入する
4. 良い点、悪い点のどちらにも当てはまりそうにないアイデアをシートの「興味深い点」欄に記入する
5. 良い点、悪い点、興味深い点を総合的に判断して今後の進め方を検討する

興味深い点があまり出ないときは次のような質問について考えてみる。

• 「テーマ」を実現していく過程でどんなチャンスが生まれるか？
• 「テーマ」が実現した後どのようなことが起きるか？
• 「テーマ」をイメージしたときどのような感情を持つか？
• 「テーマ」を知人に話してみるとどのように反応するか？

PMIの例

都会での生活に疲れ切ったあなたは、以前に訪れて以来ずっと気になっていたバリ島への移住を真剣に考えてみることにした。

• テーマ：バリ島に移住すべきかどうか

まずは良い点を挙げてみる。

• 自然環境に恵まれた暮らしができる
• ノイズ情報が少ない
• ゆっくりとした時間が過ごせる
• 日本より物価が安い

・・・など

次に悪い点を考える。

• 流行の最先端に触れられない
• 今までの人的ネットワークがなくなる
• 給料が減る
• インフラが十分ではない
• 言葉があまり通じない
• 今までのキャリアが活かせない
• 生活が保証されていない

・・・など

そして興味深い点を挙げてみる。

• 新しい環境で生活する
• 新しい人たちとの交流が広がる
• 他国の文化と深く関わることができる
• 新しい自分に出会える
• 新しい言葉を学べる
• 心の持ち方が変わる
• 食生活が変わる

・・・など

挙げられたPMIについて考える。
現状、移住に対する明確なメリットは少なく、デメリットが多く感じられる。
一方で興味深い点も多くあり、これらは実際に移住してみないと良し悪しの判定は難しいと思われる。それらは自分の受け止め方や考え方次第でプラスにもマイナスにもなりそうである。
バリ島移住に関しては前向きに検討していけそうである。

PMIシートのダウンロード

PMI