JASRACへ -コピペ及び私的意見-

JASRAC 御中──
 iPod 等のハードディスク内蔵録音機器により
 いかなる「経済的損失」を権利者に与えることとなるのか、
 きちんとした説明をしてください。

 先日、 JASRAC は「私的録音録画補償金制度をご存知ですか?」と題する見解を公表しました。しかしこれは文化審議会著作権分科会法制問題小委員会における議論や電子情報技術産業協会JEITA) の主張を一方的に誹謗中傷するものであり、また我々のようなエンドユーザーの疑問に対しても正面から答える内容とは全くなっていません。
 特に、著作権法 30条 による権利制限で私的複製には及ばないとされる「複製権」や、 iPod 等のハードディスク内蔵型録音機器等には未だ課せられていない「補償金」を“根拠”に「不利益」を主張するのは、「誤った認識」であり「誤った議論」と言わざるを得ません。私的録音録画補償金に係る議論を行なう際には、権利者の「経済的利益」と利用者の「公正な利用」とのバランスを意識して論じるべきなのです。権利者には「本来」複製権がある筈──というのはバランスを欠いた考え方です(現行著作権法には起草された時点から権利制限規定があり、これを前提として複製権が設定されているのですから)。
 すなわち iPod 等のハードディスク内蔵型録音機器等により、権利者にとって どのような「不利益」が生じるのか、 JASRAC はそれを説明する必要があります。この「不利益」が大きなものであると認められなければ、 iPod 等に「補償金」を課す必要は生じないものと私は考えます。
 JASRAC には真摯な説明を求めます。

 ──iPod 等のハードディスク内蔵型録音機器等で発生する権利者の「経済的不利益」とはいかなるものなのですか?

 iPod 等に私的録音補償金を課すか否かの判断は、私的録音録画補償金制度の趣旨に沿って為されるべきと考えます。すなわち、私的録音録画補償金の前提とされた「CDやビデオソフトなどの売上げに影響が生じるなど、本来、著作権者等の受けるべき利益を害している」(補償金制度創設当時の文化庁著作権課の説明より)ことが iPod 等にも当て嵌まるのかを示さねばなりません。
 JASRAC はこの「経済的損失」を示すことは頑なに拒んでいます。そこで捻り出したのが「複製権」や iPod 課金前提の「不利益」という訳ですが、これではエンドユーザーの理解を得ることなど到底 難しいでしょう。
 私的録音録画補償金制度の前提に立った説明がなければ、少なくとも私は、 iPod 等への課金に納得することはできません。 JASRAC の真摯な対応を期待します。

 ──音楽を愛する一ブロガーとして。
 絶えず音楽に対価を支払い続けている一消費者として。


文 責: 暇人#9
ブログ: 『試される。』
http://himagine9.cocolog-nifty.com/kitaguni/2005/09/jasrac__f9e8.html

今年に入ってから、約150枚CDを買いました。
それらは全て、iPodに入れて持ち歩いてます。
通勤時や外出時に、いつでもどこでもiPodで音楽を楽しんでます。
もちろん、今後もCDを購入する事はやめないでしょう。


http://www.jasrac.or.jp/shiteki-rokuon/05/09_4.html』を読んで分からないのは、
「そのような複製が当該著作物の通常の利用を妨げず、かつ、その著作者の正当な利益を不当に害しないこと」
という条件の意味するところです。
私が行っているプロセス(CDを買う→ iPodに入れる→音楽を聴く)は
「著作物の通常の利用」を妨げていますか?
「著作者の正当な利益を不当に害し」てますか?
もし、上の条件に反した行為だと言うのなら、
もう私はCDを買えなくなるでしょう。
音楽を楽しむ為にやってきた行為が
著作権に関する国際条約』というモノに反するのなら、
私にとっては非常に心外なことであり、
また音楽を不当に楽しんでいたと言われてる気がします。

しかし、この制度により補償されるべき著作者等の利益が、ハードディスク内蔵型、フラッシュメモリ内蔵型録音機器・記録媒体等が政令指定されないまま利用拡大されることにより、さらに大きく損なわれるようであれば

と、まだ起こってもいない、また起こるかどうかも分からない事態を勝手に仮定して

これらの録音機器・記録媒体等の政令指定を行うことは緊急な要請であります。

と言われても、さっぱり納得できません。
では、iPodの普及によって、著作者等の利益が損なわれない場合はどうなるんでしょうか?
その『損なわれる利益』はどうやって勘定するのですか?
長期的に見て、iPodの普及で音楽CDや音楽配信の売り上げが伸び、
結果として著作者等の利益が増加する、とは考えられないでしょうか?
それとも、音楽CDや音楽配信の売り上げが伸びたら、
そこからもっともっとお金が取れる、とお考えでしょうか?

創作された音楽がCDや音楽配信により販売され、音楽ユーザーにより購入され、その経済的な果実が音楽作家やアーティスト、レコード会社等に還元されることにより、次なる新たな音楽を産み出す環境を育むという「創造のサイクル」が確立され、これによって初めて音楽文化の発展が可能となります。

『試される。(ココログ mix)』さんのエントリでも指摘されてますように、
この『創造のサイクル』のどこにiPodが関係しているのでしょうか?
iPodが無くてもこの『創造のサイクル』とやらは成り立つように見えるのですが?
むしろ、今までずっと行われてきた、既に確立されたことじゃないですか?


何も頭ごなしに補償金制度に反対しようというわけではありません。
ただ、一人の音楽好きとして、納得したいのです。理解したいのです。
JASRACへのお願いはただ一つ、
子供から大人まで、音楽文化に触れる全ての人が理解し納得できる説明をしてください。
iPodが著作者の利益をどのように損なわせるのか
その事だけでも、きちんと、分かり易く、真摯に説明してくれる事を切に願ってます。