少年による凶悪犯罪増加?という話

Sapporo Life - なぜ人々は「少年による凶悪犯罪が増えている」という間違った情報を鵜呑みにしているのか?
先日のフジテレビの報道でも取り上げられていましたが、
近年の「少年による凶悪犯罪の増加」はウソですよ、というお話。
この問題に関してはhttp://mazzan.at.infoseek.co.jp/lesson2.htmlでも取り扱われており、今まで「少年による凶悪犯罪の増加」を口にしていた有識者は今後フジではコメントを変えるかもしれない。


この少年犯罪の件は以前に読んだ「議論のウソ」という本で知ったことですが、
より詳細にこのウソ話を知りたい人はぜひ一読することをオススメします。

議論のウソ (講談社現代新書)

議論のウソ (講談社現代新書)

上記の2エントリでは扱われていない「どうして凶悪犯罪のうち、強盗の件数のみが増加しているのか」についても興味深い考察がなされていました。
手元に文献が無いので正確なことは言えませんが、確か「何を以って『強盗』と判断するか」がポイントだったような。違ったかな?
要は
『統計という一見科学的であるような数字によるものであっても、そこには何らかの意図が入り込む危険があるため、統計を使う側はどういった意図で統計を用いるかを十分に意識的になる必要がある』
という事が書いてありました。


フジの一件、世間が「少年犯罪増加」一色に染まっているのを見越して
「実はアレ、ウソでした」と自分のことを棚にあげたスキャンダルな報道をすることで客寄せしようとした、わけではないでしょうが、
これを受けて周りのメディアが一斉に「ウソでした」一色に染まると
今度は「実は、増加してました」という新たな見解をどこかがボソッと言ったりして
あとはグルグルっと堂々巡り、というのは勘弁して頂きたいですが。
そういったメディアの二枚舌を見破るために、どこかの公表する統計データを引き合いに出して議論することになるでしょうが、その統計データ自体、どのような意図で作成されたものかを見極める必要があるわけで。
真実はいつも一つ、なのでしょうが、それを探すのは実に難しい。


上記の「議論のウソ」では、他には「ゆとり教育による日本人の学力低下」の考察が面白かったです。
これに関してもまたフジとかで特集組んで報道してくれれば、
ゆとり教育の弊害」とか言ってた有識者は口数が減るんじゃないかな、と思いました。